本番環境は緊張の連続
本番環境にデビューしてしばらくは同じグループになった同期3人と順番に電話をかけていた
架電リストと言うものがあり、そのリストの順に電話をかけていって繋がったら商品の案内をすると言うもの
けど実際に繋がるのは5~6人に1人程度で、そこから商品の案内ができるのはさらに半分以下と言った感じ
繋がっても「今忙しい」とか「人が来ているので」とか色々言われて案内をさせてもらえないことが少なくなかった
なのでとにかく電話をかけまくる印象だった
運よく案内ができたらその案内した内容や契約してくれた内容をパソコンに入力していくというもので会話中はペンで記録してもいいので会話後にある程度ゆっくりパソコンに入力してよかった
それでも僕の仕事量は1/3
ルールとしては商品の案内ができたら次の人にバトンタッチと言うもので全体の2/3は同期が電話しているのを聞いている状態
それなのに一日が終わる頃にはヘトヘトになり気疲れもすごいものがあった
今までの僕の仕事は体が疲れることがほとんどで気疲れすることはほとんどなかった
この種類の疲れは正直しんどいものがあり次の日に残ることもしばしばあった
完全に独り立ちすると単純に3倍の量の仕事をこなす計算になり、僕にできる仕事とは到底思えなかった
慣れたらできますよと教育係りのお姉さんは言ってくれたけど正直不安しかなかった
と言うかできないと思っていたので仕事を辞める(派遣の更新をしない)ことを真面目に考えるようになっていた
本気でお客さんに怒られました
一週間もすると僕も何回かお客さんに商品の案内をすることができ(全て検討しますだったけど)少し感覚がつかめてきたころに事件は起こった
電話が繋がってマニュアル通りに案内をしていくも何となく雰囲気が悪く、「ええ」「ああ」「そう」みたいな返事しかなく悪い予感がしていたが教育係りのお姉さんは「いいから案内して」と言うばかり(会話は二又のヘッドセットで聞いている)で悪い雰囲気について触れることはなかった
そしてついにお客さん爆発
「忙しいから電話しないでって前に言ったでしょ!!!」
その後本気トーンで怒られ僕はパニックになり言葉が出てこなくなった
それでもお客さんの怒りは止まらず一方的に色々と言われるばかり
僕はパニックを通り越しただ呆然としていた
ついに教育係りのお姉さんも覚悟を決めた表情で
「上席に代わると言って下さい」
と小声で僕に一言
そして僕は「上席にかわりますので」とほぼ棒読み状態で教育係りに代わった
怒られることも仕事だと説明されました
教育係りのお姉さんに代わって10分くらいで会話が終わった
教育係りのお姉さんはパソコンに情報を入力し終わってから僕らに言った
「お客様に怒られることもありますがそれも業務上仕方のないことです」
と
しかしその表情がとても疲れた感じだったのがとても印象的だった